日本の国道のファーストナンバーであるR1。
東京:日本橋から大阪:梅田を結ぶ全長512kmの道である。
そのルートは近世の東海道をほぼ踏襲しているが、一部では大きく離れている区間も。
東名高速開通後は近・中距離間の輸送をメインとしているが、深夜になると長距離トラックが高速代を浮かす為にR1を利用する事も多い。
国内の幹線道路で最も重要視され交通量も多いこの道路。
長い旅路となるが気長にお付き合いをお願いしたい。
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R1起点、と言うより日本の道路の起点とも言える日本橋。
実質的にここを起点にしているのはR1・R4(日光街道・奥州街道)であるが、R6(水戸街道)・R14(千葉街道)・R15・R17(中山道)・R20(甲州街道)もまた日本橋起点となっている。
地図
橋の北詰には東京市道路元標が置かれた広場がある。
道路元標は大正8年に制定された旧道路法に基づき、全国各地の市町村に置かれたもので、そこを基準に各地までの距離を図ることにした。
この東京市道路元標もその時に置かれた一つ。
東京市道路元標は日本橋を通っていた旧都電の橋の中央部分に立っていた架線柱としても利用されたいた。
昭和47年に都電が廃止され、架線柱だった道路元標も撤去されてしまった。
その代わりに置かれたのが「日本国道路元標」の銅板。
これはそのレプリカ。
現在の道交法において「道路元標」を置くことは特に指定されていないが、江戸時代よりずっと日本の道路中心とされてきた日本橋にふさわしいモニュメントとして「日本国道路元標」が置かれたのあろう。
道路元標レプリカ左側に西日本主要都市、右側には東日本主要都市までの距離が刻まれた石碑が置かれている。
画像は西日本側のものである。
R1が目指すのは前述の通り大阪市(五〇三粁)だが、まずは横浜市(二九粁)を越えねばならない。
日本橋中央部分。
ここを起点として西へR1、東北へR4がスタートしていく。
さらに中央車線に注目。
本物の日本国道路元標。
すべての日本の道はこの場所に通ずる。
・・・途中、海上国道とかあるけど。
橋中央部の街路灯。
東西に向けて幻獣・麒麟が目を見張らせる。
こんな厳つい顔をしているが実は虫も殺せぬほど心優しい生き物らしい。
橋から西側を望む。
日本橋の待ちを一直線に道が貫き、遠く向こうに汐留のビル群。
しかし、R1はこの直線路は進まないのである。
地図
橋を渡ってすぐ日本橋交差点で右折。
永代通りに合流して皇居方面に一時的に向かうのである。
本来、東海道であるルートは直線路の方であるが、此方はR15が担っている。
R15は言わば日本一交通量の多い旧道。
R1とR15は再び横浜で合流。
続く
参照サイト
東京都公文書館
TTS 道路元標の広場
廃線隧道(BLOG版)[9回]
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